２０２３年の文庫本読み納めは、宮本輝氏の「森の中の海」でした。

阪神大震災時の地震の瞬間から始まるこの書物は、震災に関わった人々が、恐怖ばかりではなく沢山の大切ものと別れた悲しみ苦しみ寂しさ等を抱え、そしてそれらを胸に秘めながら生きていく様子を描いています。
あれから３０年近くも経過し、その間、東北大震災も起こりましたが、少しは落ち着いた感があるような気がしていました。
あんなに大きな災害は、そうそう頻繁には起こらないだろうと思いつつ読み終わった本を片付けていた元旦、揺れと同時に警報がなり、テレビで能登半島付近における大きな地震の発生の様子が映し出されました。

ただただ、現地の方々が無事でありますようにと、祈り願うばかりです。
これと言って何もできませんが、祈り願っております。