吾輩は足踏み式ミシンである
こんにちは。YMG林会計の坂本です。
今回は、亡き母の相棒だったミシンのお話です。
吾輩は足踏み式ミシンである。名前はない。
吾輩は内職で紳士服オーダースーツのズボンを製作する人間を主に持った。
主は結婚し子供が生まれた。その子をおんぶして吾輩を踏んだ。
主は来る日も来る日も、家族の食事を作り、仕事や学校に家族を送り出し、
洗濯をして、掃除をして、吾輩を踏んだ。
やがて、主の子供は独立し結婚し女の孫ができた。
そのころになると、オーダースーツの需要は減り、主の仕事も少なくなっていった。
その代わり、孫にパジャマやワンピースを作ってプレゼントすることが楽しみになっていた。
ひ孫も生まれたが、コロナ渦であまり会うことができなかった。
そうこうしているうちに主は病気を患い数ヶ月で命を落とした。
知り合いの猫は「なむあみだぶつ」と唱え往生したようだが、吾輩は主を「なむあみだぶつ」と
見送った。
主を失った吾輩はどうしたものか。
新しい主が現れてくれるといいのだが。
税理士法人YMG林会計の坂本です。
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